美容外科 – 身体(Body)のお悩み改善
豊胸(他院バッグ除去)
当院では、他院で受けられた人工乳腺バッグによる豊胸術のバッグ除去や入れ替えなどの修正対応を行っております。お気軽にご相談ください。
豊胸(他院バッグ除去)とは?
「イメージ通りにならなかった」など仕上がりにお悩みがある方、何らかの事情でバッグを取り出したい方、特にお胸に硬さや痛みなど気になる症状がみられる方は、早めに医療機関に相談することをおすすめします。
その際、高い専門知識や高度な手術手技、しっかりとした術後管理を行っている医療機関を選ぶことが重要です。
豊胸(他院バッグ除去)の概要
「人工乳腺バッグ挿入による豊胸術」は、痩せている方や大きくボリュームアップを図りたい方に特におすすめの施術です。
しかし、術後、何らかのお悩みをお持ちの方も少なくありません。
人工乳腺バッグ豊胸の術後に多いお悩みには、次のようなものがあります。
- イメージと違った・思う通りの仕上がりとならず不満
- 胸の形が左右で異なる、乳首の高さ・向きがバラバラ
- 胸(アンダーバスト)に段差ができている
- 胸が硬くなっている(カプセル拘縮:こうしゅく)
- 形が変形している(バッグ破損)
- バッグを入れた部分がペコペコする(リップリング)
- 現在は使用が禁止されている有害性が疑われるバッグ(健康を害する恐れがあるバッグ)を入れている
豊胸術は仕上がりに医師の力量の差が出やすい施術なので、「期待通りの結果にならなかった」「イメージと違う」など仕上がりに悩まれる方もいらっしゃいます。
また、人工乳腺バッグには、シリコンバッグのほか、生理食塩水バッグやハイドロジェルバッグ(吸水性ポリマー)*1があり、バッグそのものに関連した問題も存在しています。
*1ハイドロジェル(CMC)バッグ:バッグが破損すると、被膜を通過して周囲組織に浸潤し除去が不可能になってしまうことから、現在英・仏など欧州各国では使用禁止であり、日本では形成外科学会より使用自粛勧告されている。
このようなお悩みをお持ちの場合、人工乳腺バッグを取り出すことが可能です。
なお、医療機関によっては、バッグ除去と一緒に別のバッグを入れる(バッグ入れ替え)など、お胸のボリュームを維持できるような代わりの施術も行っています。
他院バッグの除去のメリット:痛み・変形などの改善、ご自身のお胸の正常化
他院バッグの除去のデメリット:傷跡がわずかに残る(乳房下)、施術前のサイズに戻る、ハリがなくなることがある
当院の豊胸(他院バッグ除去)
当院では、他院で施術された人工乳腺バッグ豊胸のバッグ除去を行っております。
バッグが入っている層を的確に見極めて、丁寧に剥離してバッグを取り出します。
お胸に硬さや変形を起こす「カプセル拘縮」の有無により、それぞれメニューをご提供しております。
特にカプセル拘縮を起こしている場合には、早めにバッグ除去を行うことが望ましいです。
拘縮なし
施術時間:約30分
ダウンタイム:1週間~1か月
リスク・合併症:痛み、腫れ、内出血、感染、傷跡、拘縮、出血など
拘縮あり
施術時間:約40分
ダウンタイム:1週間~1か月
リスク・合併症:痛み、腫れ、内出血、感染、傷跡、拘縮、出血など
また、バッグ除去に合わせて、バッグの入れ替えなどバスト再生方法のご提案・施術も行っております。お気軽にご相談ください。
<被膜とカプセル拘縮>
豊胸術後1か月程度経過すると、バッグの周囲に被膜(ひまく)と呼ばれる、膜(カプセル)が作られます。人工乳腺バッグが「異物」である以上、被膜は異物や炎症を閉じ込めて体を守る機能として起こる「正しい反応」であり、通常、良質な薄い膜となり、自然と組織に馴染んでいくため、特に問題は起こりません。
しかし、時として必要以上に厚い膜となってバッグを取り囲んでしまう「カプセル拘縮」が起こることがあります。
カプセル拘縮が起こると、バッグ周りのスペースが狭くなってしまうため、外から硬さを感じたり不自然な形になってしまったりする要因に繋がります。
なお、カプセル拘縮の発生は個人の体質によるものとして、完全に防止することは難しいのですが、医師の手術手技力や術後の管理不足によっても、起こりやすくなるとされています。
通常の薄い膜ではバッグ周りにスペースがあるため、柔らかさやバッグの動きが保たれます。
図:人工乳腺バッグによる豊胸術後のバスト断面図イメージ
分厚い膜(カプセル拘縮)ができるとバッグ周りのスペースが狭くなり、硬さが出たり不自然な形となったりします。
図:カプセル拘縮したバスト断面図イメージ
豊胸(他院バッグ除去)をおすすめしたい方
「豊胸(他院バッグ除去)」は、他院でシリコンなど人工乳腺バッグによる豊胸術を受けている方で、次のような症状をお持ちの方に特におすすめしております。
違和感があるまま放置することは、体に悪影響を及ぼす恐れがあります。
お早めに当院までご相談ください。
- 他院で受けた人工乳腺バッグ豊胸術の仕上がりに不満がある
- 胸に硬さや変形がみられる(カプセル拘縮の疑い)
- 胸にしこりができている
- 施術から時間が経ったが、胸の痛み・張った感じが続いている
- バッグの破損・液漏れしている可能性がある
- 現在禁止されているPIP社(フランス製)*2・Silmed社(ブラジル製)のシリコンバッグを入れている
- 胸が二段になっている
- 左右で胸の大きさが違う
- 胸に凸凹している部分があり、触るとペコペコしている・波打って見える
*2 PIP社製シリコンバッグ:医療用に適さないシリコン材料が使用されていたとして、2010年3月(平成22年)に製造・販売元のフランスで製造停止・回収が行われている。日本では非承認だが、自己責任の元2011年頃まで豊胸手術に使用されていた経緯がある。
(参考) フランス製の豊胸用シリコンバッグ製品に関する情報提供|厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000001zco0.html
症例写真
こちらは他院でシリコン豊胸を受けて「不自然な大きさが気になる」ということで、当院にてシリコンバッグの入れ替えを行った患者さまの症例です。
入れ替え前のデコルテの立ち上がり方が不自然で、いかにも「Theバッグ!」という感じがしましたが、大分自然になりました。
当院では、シリコンバッグが入っている層を適切に見極め、無駄のない剥離で除去・入れ替えています。
当院の院長は、これまで様々な美容外科手術の経験を積んできたことから、大きな手術こそ自信を持っておすすめできます。
他院で豊胸術を受け、仕上がりに不満やお悩みをお持ちの方、お気軽にご相談ください。
<費用>¥770,000(税込)
リスク・副作用・合併症:痛み、腫れ、内出血、傷跡、拘縮など
治療の流れ
当院ではカウンセリング料や初診料は不要ですので、患者さまのお悩みやご希望をお気軽にお聞かせください。
また、分かる範囲で構いませんので、豊胸手術の時期・方法・バッグの種類などお話しください。
医師が患者さまのお胸を詳しく診察させていただき、施術の流れ、治療リスク・麻酔方法・注意点について、ご説明させていただきます。
※治療内容にご納得いただいてから施術を行います。
なお、カウンセリング当日の施術をご希望される場合には、あらかじめお申し出ください。
事前のお申し出がない場合、お受けいただけないことがございます。
通常、バッグの除去は乳房の下からとなります。
除去する場所にマーキングを入れてから、極細針を用いた局所麻酔(痛みを抑える注射)を行います。
当院では、ダブル麻酔に対応しておりますので、ご希望があれば、オプションとして笑気麻酔(鼻から吸うタイプの不安を和らげる鎮静麻酔)もしくは体の負担が少ない「静脈麻酔」(意識レベルを低下させて眠らせる麻酔)をすることも可能です。オプションはそれぞれ予約制で笑気麻酔5,500円(税込)、静脈麻酔55,000円(税込)となります。
※痛みの感じ方には個人差があるため、少し痛みを感じる方もいらっしゃいます。
バッグの取り出し
バッグの入っている層を見極め、丁寧にバッグの周りにある被膜を切開して、古いバッグを取り出します。(施術時間:約30分)
※被膜は、通常残してもいずれ体に吸収されていく自己組織の膜です。被膜を除去することで出血量が多くなる、傷跡が目立つリスクがある上、見た目には影響ないため、当院では基本的には被膜は残したままとしています。ただし、カプセル拘縮が酷く、変形が強い場合には、被膜も除去します。
バッグの入れ替え
バッグの入れ替えをご希望される場合には、取り出すために開けた切開口から新しいバッグを挿入します。
縫合
切開口を丁寧に縫合します。
麻酔から覚めるまでリカバリールームでお休みいただきます。
術後の注意点などご説明させていただいた後、ご帰宅となります。
また、痛みについては痛み止めでコントロール可能です。
<施術後の過ごし方>
- 施術当日は、入浴・上半身シャワーNGです。
※ただし、施術翌日から、胸の包帯を濡らさないようにして、下半身のみシャワー可能 - 翌日以降(包帯が取れたら)、シャワー浴が可能です。
※胸にシャワーを直接当てると痛むことがあるので、当面は肩から流すようにしてください。 - 施術から1週間程度は、脇を締めてあまり腕を上げないように過ごしてください。
- 施術1週間後、抜糸となります。抜糸の翌日以降、入浴が可能となります。
※脇と胸は優しく洗ってください - うつぶせ寝・激しいスポーツは3週間程度お控え下さい。
- ノンワイヤーのブラジャーは、施術1か月後から着用可能です。
ワイヤー入りブラジャーは、施術後3か月以降からとなります。 - 施術から2週間程度経つと、皮膚のつっぱりを感じたり、腕が上げにくくなったりすることがありますが、傷が治っていく過程で起こる現象です。お風呂でマッサージすると、痛みが和らぎます。
※万が一、違和感が続くようでしたら炎症を起こしている可能性があるため、治療が必要となります。速やかにご受診ください。 - まれに内出血がみられる場合がありますが、内出血は1~2週間程度で解消していきます。
- 痛み止めや止血剤、炎症を抑える抗生剤をお出しするので、服用してください。
施術1週間程度で抜糸を行います。その後、1か月後に経過観察を兼ねて、診察をさせていただいております。
※モニター様でない場合、特に問題なければ「診察なし」でも構いません。
人工乳腺バッグ除去の注意点
人工乳腺バッグによる豊胸術をしたら、硬くなる「カプセル拘縮」には常に注意しておく必要があります。
ひどい状態になると、テニスボールの様にカチカチになって、見ただけで分かるようになります。
また、カプセル拘縮を放置すると痛みや石灰化を引き起こし、バッグの破損に繋がり、体に影響を与える可能性も出てきます。
そのため、胸に硬さが見られてきたら、早めにご相談ください。カプセル拘縮がみられたら、速やかに除去するとよいでしょう。
当院では、除去だけでなく、同時にバッグの入れ替えなど除去後のバストの再生治療も行っております。
よくある質問
今まで入っていた人工乳腺バッグを除去すると、その分ボリュームは減ってしまいます。
そのため、胸がしぼんだり垂れたりして見えます。
バッグを入れ替えれば、お胸のボリュームを維持することは可能です。
ただし、残念ながらバッグには寿命があるため、再度入れ替えが必要となる場合があります。
当院ではバッグ以外にも脂肪注入など別の方法での修正施術を行っております。
お気軽にご相談ください。
挿入する位置を変えれば、入れ替えは可能ですが、あまり何度も入れ替えることはおすすめできません。
なぜなら、バッグ除去・挿入を繰り返すとバッグを支える筋膜(筋肉)の力が弱くなり、バッグがズレやすくなるからです。また、同じ切開口から何度も挿入すると組織が痛み、カプセル拘縮やリップリングが発生するリスクも高まります。
そのため、繰り返し入れ替えが必要となる場合には、脂肪注入など別の方法による豊胸術をご検討されるとよいかもしれません。
当院では、患者さまのご希望に寄り添いながら、様々な治療法をご提案させていただいております。お気軽にご相談ください。
現在、大きな腫れ・しこりなどの症状がなければ、すぐに取り出す必要はないので、まずは落ち着きましょう。
今回の報道は、アラガン社の一部のシリコンバッグが対象となっています。
日本でも厚生労働省より認可されていたアラガン社のテクスチャードタイプ(ざらざらタイプ)のシリコンインプラントが稀な悪性リンパ腫(BIA-ALCL)の発症に影響を及ぼす可能性があるとして、2019年7月にFDA(アメリカ食品医薬品局)より該当製品の販売停止、リコール(自主回収)措置が取られています。この措置を受け、日本でも同日より使用禁止となっています。
FDAおよび日本の各学会(日本乳房オンコプラスティックサージャリー学会・日本形成外科学会・日本乳癌学会・日本美容外科学会)の見解では、発症リスクが0.030~0.045%と低く、摘出手術による出血リスクの方が上回るということで、「大きな腫れ・しこりなど症状がない方の予防的な摘出は不要」と公表しています*3。
*3 (参考)乳房インプラント(ゲル充填人工乳房)による乳房手術を受けた方へ|日本乳房オンコプラスティックサージャリー学会・日本形成外科学会・日本乳癌学会・日本美容外科学会(JSAPS)
https://jsprs.or.jp/member/committee/wp-content/uploads/2020/10/20201002breast_patient_irekaesumi_kakutei.pdf
そのため、除去よりも先に「がんではないことを確認する検査」を受けられるとよいでしょう。 バッグが体に入っていること自体が不安な方は、当院までご相談ください。
結論から申し上げると、バッグ豊胸をしてから10年以上経過している場合には、念のため一度検査を受けられるとよいでしょう。
シリコンバッグの品質や耐久性は、10年20年前と比べて向上していますが、バッグが人工物である以上、劣化は避けられません。
一般的に、シリコンバッグの寿命目安は「10年」とされています。
しかしながら、一定数の方が10年前後で何かしらの不具合を感じられているため、半永久的に使用することは難しいのが実情です。
現在主流のコヒーシブタイプのシリコンバッグは、内容物がグミのように凝縮されており、破れても流れ出ません。破れてシリコンが出て炎症が起こっていた場合、気づきにくいことがあります。お気軽にご相談ください。