美容外科 – お顔(Face)の悩み改善

耳(耳の整形)

顔立ちがお一人お一人違うように、耳もよく見ると、形や大きさなどに個人差があります。
耳が前方正面を向いている「たち耳」、耳の上半分が折れ曲がっている「折れ耳」、耳たぶが裂けている「耳垂裂(じすいれつ)」など、聞こえに問題はなくとも耳の形に対してコンプレックスをお持ちの方は少なくありません。
また、耳の変形によって耳が大きく目立ったり顔とのバランスが悪く見えたりすることへの「精神的苦痛」、眼鏡やマスク・イヤホンが掛けにくいといった「生活面での支障」を来す場合もあります。
こうした耳の変形は、医療機関での治療で形を整えること(修整)が可能です。

当院における耳の修整術ではできるだけ傷跡が目立たなく、ダウンタイム*1も短くなるような施術を努めております。まずはお気軽にご相談ください。
*1ダウンタイム:腫れや赤みがなくなって、これまでのような日常生活を送れるようになるまでの時間

耳の整形とは?

私たちが目で見えている耳は、医学的には「耳介(じかい)」と呼び、その大部分は「軟骨」によって構成されています。

図:通常の耳介の構造 イメージ

しかし、単なる形の問題以外にも、変形した耳を見られたくない・耳が目立つことが憂鬱といった「見た目に対するストレス」、マスク・眼鏡がしにくいなど「生活への支障」がみられるため、耳の形を悩む方は意外と少なくありません。
一般的に、幼少期を過ぎた後に耳の形を整えるには「手術」による治療が必要となります。

耳の整形術の概要

耳の整形術には、耳介を作る治療「耳介形成術」と耳垂(耳たぶ)を作る治療「耳垂形成術」があります。

たち耳や折れ耳などの耳介の変形は、骨が柔らかい幼少期であれば矯正器具によって整えることも可能ですが、成長期を過ぎてからの修整には「耳介形成術」が必要となります。

耳介形成術には、皮膚を切る「切開法」と切らない「非切開法」があります。
切開法では、半永久的な効果がありますが、皮膚切開によるダウンタイムが必要となります。
一方、非切開法は糸を使って施術するため、切開法と比べてダウンタイムが短く済みますが、後戻りする可能性があります。さらに耳の状態によっては適応できないものもあります。

耳介形成術の適応となる耳の変形

たち耳・コップ耳

通常、側頭部に寝ている耳が顔正面を向いている状態です。耳の穴の上側にある凸凹する軟骨(対耳輪)が変形して、凹凸が少ない「コップ耳」となっていることが多いです。医学的には側頭部と耳(耳介)の角度が起きている状態(目安としては30度程度)のことを指します。たち耳の角度や両耳・片耳だけなど変形具合には個人差があります。

図:たち耳 イメージ

折れ耳

軟骨が変形して、耳の外側上部(耳輪:じりん)が前に折れている状態です。耳の機能的には問題ありませんが、マスクや眼鏡がかけにくいなど生活面での問題が生じることがあります。

図:折れ耳 イメージ

また、耳たぶが裂けた状態「耳垂裂」には、先天性(生まれつき)と後天性(ピアス装着時に裂けたなどの外傷性)がありますが、いずれも自然に耳たぶがくっつくことはないので、気になる場合には切開法によって耳垂(耳たぶ)を作る治療「耳垂形成術」が必要です。

図:先天性(うまれつき)耳垂裂 イメージ

図:外傷性耳垂裂 イメージ

耳介形成術とは?

たち耳・折れ耳などは、耳介軟骨の形成異常によって引き起こされています。
耳介形成術は、変形した耳介軟骨を折り曲げて固定するなど、通常の耳介構造に近づけることで耳の形を整えます。

当院の耳介形成術

当院では、切開法による「耳介形成術」を行っております。
耳の皮膚を切開して軟骨の処置を行い、正常な耳介に近づけます。
なお、切開は耳の後ろ側から行って耳介を作るので、傷跡は目立ちにくいです。

患者さまの耳介の状態やご希望を考慮しつつ、施術後の美的観点も配慮してデザインのご提案をさせていただいております。

施術時間:約60分
ダウンタイム:1週間~2週間
リスク・合併症:痛み、腫れ、内出血、感染、傷跡など

皮膚の切開部分に3cmほどのマーキング(印)をつけます。

局所麻酔をしてから、耳の後ろを3cmほど切開します。
必要に応じて、軟骨の後ろ面の剥離を行います。
耳介軟骨を糸で固定して耳輪や対耳輪を作り、形を整えます。
たち耳治療では、耳を側頭部に寝かせるように軟骨矯正を行います。

左右の耳のバランスを確認して、切開口を縫い合わせます。
図:耳介形成術 イメージ

耳介形成をおすすめしたい方

耳介形成術は、次のような方におすすめです。

  • 耳が顔正面を向いている、耳の外側上部が折れていることが気になる
  • 立っている耳を側頭部側に寝かせたい
  • 耳の形にコンプレックスがある
  • 耳が大きく見えて目立つので、髪の毛で隠している
  • 顔と耳とのシルエットバランスを整えたい
  • マスク・眼鏡がかけにくい・ズリ落ちてくる
  • 半永久的な効果が欲しい
  • 以前、切らない埋没法で耳の形を修整したことがある

耳垂形成術とは?

耳垂形成術は、ピアス装着時に何かに引っかかったり、重いピアスを付けていたことで次第に穴が広がったりして、最終的に耳たぶが裂けて離れてしまった「耳垂裂」を修整する治療法です。
耳垂形成術では、裂けた傷口の両端に切開線を入れて、再び縫合して耳たぶをくっつけます。
切開の入れ方には次の3つの術式(Z形成術・W形成術・直線法)があります。

当院の耳垂形成術

切開方法には複数の術式がありますが、当院では患者さまの耳介の状態や施術後のご希望などによって、切開方法の術式を選択しております。

施術時間:約60分
ダウンタイム:1週間~2週間
リスク・合併症:痛み、腫れ、内出血、感染など

当院では次の術式を用いて、耳垂裂の修整治療を行っております。

Z形成術

形成外科などよく用いられる切開&縫合方法。傷の両脇に小さい切り込みを入れて、三角形になった部分の皮膚を入れ替えて縫合します。傷跡の形がZ型になります。

図:Z形成術 イメージ

W形成術

傷の両脇をジグザグに切開して傷を切り取り、ジグザグ傷を縫い合わせます。直線の傷跡と比べて、ジグザグ線の傷跡は目立ちにくいです。傷跡の形がW型になります。

図:W形成術 イメージ

直線法

裂けた傷跡に沿って、皮膚を直線的に切開して、再度縫合する方法です。
切除範囲が小さいので、耳たぶの大きさに左右差が出にくくなります。

図:直線法 イメージ

耳垂形成をおすすめしたい方

耳垂形成術は、次のような方におすすめです。

  • ピアスが引っかかり、耳たぶが裂けた
  • ピアスの重みで穴が広がって、耳が裂けてしまった
  • 耳たぶが裂けて離れているのを治したい

治療の流れ

step 1 医師による診察・カウンセリング(無料)

当院ではカウンセリング料や初診料は不要ですので、患者さまのお悩みやご希望をお気軽にお聞かせください。
医師が患者さまの耳の形や状態を詳しく診察した上で、ご要望に「耳の修整治療が適しているのか?」「適した治療法は何か?」についてお話しさせていただきます。
また、施術の流れ、治療リスク・麻酔方法・注意点についても、詳しくご説明させていただきます。
※治療内容にご納得いただいてから施術を行います。
カウンセリング当日の施術をご希望される場合には、あらかじめお申し出ください。
事前のお申し出がない場合、お受けいただけないことがございます。

step 2麻酔

当院では、「ダブル麻酔」に対応しています。
極細針を用いた局所麻酔(痛みを抑える注射)に加えて、ご希望があればオプションとして笑気麻酔(鼻から吸うタイプの不安を和らげる鎮静麻酔)もしくは体の負担が少ない「静脈麻酔」(意識レベルを低下させて眠らせる麻酔)をすることも可能です。オプションはそれぞれ予約制で笑気麻酔5,500円(税込)、静脈麻酔66,000円(税込)となります。
※痛みの感じ方には個人差があるため、少し痛みを感じる方もいらっしゃいます。

step 3施術

当院では患者さまの耳の状態を考慮して施術をしています。また、全体的な左右バランスなどを調整して、自然で美しい仕上りとなるよう努めています。

  • 耳介形成術(たち耳・折れ耳修整):耳の裏側から切開して、耳介軟骨の形を整える。(施術時間:約60分)
  • 耳垂形成術(耳垂裂治療):裂けた傷口の両端を切開して合わせ、再度縫い合わせる。(施術時間:約30分)
step 4クーリング

腫れや組織を落ち着かせた後、ご帰宅となります。
また、痛みについては痛み止めでコントロール可能です。
縫合部分・施術後の腫れなどが気になる方は、施術の際にあらかじめツバの広い帽子などをご持参いただくと良いでしょう。

施術後の過ごし方

  • 施術当日の入浴・アルコールはお控えください。
    ※当日から洗顔・ぬるま湯での短時間シャワーはOK。ただし、入浴は抜糸以降(施術約1週間後)OK。
  • 施術当日~3週間程度、患部が圧迫されないような寝方をする必要があります。
  • 飲酒・激しい運動など血行が良くなる行為は、施術2~3日お控えください。
  • 痛みや腫れなどを抑えるためのお薬をお出しするので、服用してください。
  • 頭を高くして眠るようにすると、腫れを軽減しやすくなります。
  • 施術後1週間程度、強く腫れることがありますが、次第に落ち着きます。
step 5経過観察

耳介形成術・耳垂形成術ともに、施術1週間後に抜糸が必要なのでご来院ください。
また、施術1か月後に経過観察を兼ねて、診察をさせていただいております。
※モニター様でない場合、特に問題なければ「診察なし」でも構いません。

耳の形の修整術の注意点

耳の修整術後、約3週間は患部を圧迫しないような寝方・動作が必要です。
耳介形成術後では、片方だけの施術であれば患部を下にした横向き寝は避け、「あおむけ寝」が望ましいです。同様に耳垂形成術後も、横向き寝は避けましょう。
また、患部側の耳に手を付いたり、患部をいじったりすることはやめましょう。

よくある質問

耳の修整治療では、ダウンタイムはどのくらいでしょうか。

耳の形の修整術では、術後1週間程度腫れがみられます。術後3か月程度、赤みが残ることがありますが、次第に落ち着いていきます。
   ただし、赤みとともに強い腫れや熱っぽい感じ・発熱がある場合には、傷口の感染の可能性がありますので、速やかにご連絡ください。

耳垂形成術後、もう一度ピアス穴を開けることはできますか?

<術後1か月以上経過しており、治療部位に問題がなければ、ピアス穴を開けていただいても大丈夫です。ご心配であれば、お気軽にご相談ください。

耳介形成術や耳垂形成術は、元に戻りませんか?

当院の耳介形成術や耳垂形成術では皮膚切開を行い、後戻りしないよう適切に固定してから縫合しています。耳に大きな負担をかけるような外傷がない限り、日常生活において元に戻ることはありません。

担当医師からのひとこと

たち耳や耳垂裂など、形成外科領域の施術も行っております。 お気軽にご相談ください。