美容皮膚科 – 肌(Skin)のお悩み改善
脂肪溶解注射
脂肪溶解注射とは?
脂肪溶解注射は、痩せたい部分に脂肪溶解作用のある薬剤を注射し、部分的にサイズダウンさせる治療法です。脂肪が付きやすいお顔のほか、二の腕や脚、たるんだお腹周りなど、気になる部位の脂肪をピンポイントに落とすことができるのが特徴です。
肥満の元である脂肪細胞を根本から減らすことができるため、食事制限や運動によるダイエットとは違い、確実にサイズダウンすることが可能で、リバウンドの心配が少ないのが大きなメリットです。また、切らずに注射のみで行うことができることから、患者さまの身体への負担も少なく、気軽に受けられる痩身法として、当院でも人気の治療です。
脂肪溶解注射の概要
私達の身体が太ったり、痩せたりするのは、体内にある「脂肪細胞」という細胞の大きさが深く関係しています。
全身に広く分布する脂肪細胞は、食事で摂取した糖や脂質を摂り込んで、中性脂肪として蓄える役割を持っています。中性脂肪は、人間が活動する時のエネルギー源として使われるほか、体温を一定に保つなど、健康な身体を保つために無くてはならないものですが、増えすぎてしまうと、脂肪細胞が肥大化して脂肪層の厚みが増し、外見上にも太って見えるようになります。
脂肪溶解注射は、このように中性脂肪が溜まって肥大化した脂肪細胞を破壊して消滅させる治療です。主成分のデオキシコール酸は、「FDA(米国食品医薬品局)」が脂肪の溶解効果を認めた医薬成分で、脂肪細胞の膜を壊して、内部の中性脂肪を分解し、脂肪細胞そのものを消滅させる作用があります。
そのため、痩せたい部位に脂肪溶解注射を行うと、薬液が浸透した部分では脂肪細胞がピンポイントに破壊され、分解された中性脂肪は、静脈やリンパ管を通じ、汗や尿などと一緒に体外に排出されます。さらに、製剤に配合された有効成分が脂質の代謝や脂肪の燃焼を促進することで、施術部の脂肪層の厚みを効率良く減らすことができ、すっきりスリムに見えるようになります。
また、一度破壊された脂肪細胞が再生することはないため、結果的に太りにくい体質にすることが可能です。
① 施術前
肥大した脂肪細胞の数が多く、脂肪層が厚い状態です。
↓
② 脂肪溶解注射の施術
注射で薬液を浸透させ、ピンポイントに脂肪細胞を破壊して溶解します。
↓
③ サイズダウン
脂肪細胞の数が減って、脂肪層が薄くなります。
図: 脂肪溶解注射の効果
脂肪溶解注射の種類と施術部位
当院では、「BNLSアルティメット」と「カベリン」という二種類の脂肪溶解注射を実施しております。
どちらもデオキシコール酸が配合された製剤で、高い痩身効果の期待できるのが特徴です。
鼻や目の上の施術では、BNLSアルティメットのみを使用しますが、その他の部位についてはBNLSアルティメットとカベリンをご選択いただくことが可能です。
① BNLSアルティメット
顔の脂肪溶解専用の製剤ですが、ボディへの施術も可能です。
施術時の痛みや腫れが少なく、最短72時間で効果が得られる即効性の高さが大きな特徴です。従来品(BNLS
neo)に比べると、デオキシコール酸が200倍増量され、痩身効果が15%アップしているほか、カルニチン、アーティチョーク、カテキン、コエンザイムQ10など、配合された13種類の有効成分が、脂肪燃焼効果をより高めるとともに、肌の引き締めや再生、老化予防、血流改善といった効果も期待できるのが大きなメリットです。
治療回数は、施術部位や目的、脂肪の量などによっても異なりますが、3回程度が目安となります。
回数や注射の間隔
2~3週間に1回、6回~8回程度
② カベリン
デオキシコール酸を0.5%という高濃度(BNLS neoの5000倍)に配合した製剤で、新陳代謝を活性化するLカルニチンも配合されています。
BNLS同様、施術時の痛みや腫れなどが少ないのが特徴で、顔痩せ(※鼻と目の上は除く)以外にも、太ももやお腹、お尻などの身体の痩身にも使用することが可能です。
治療回数は、施術部位や目的、脂肪の量などによっても異なりますが、1週間に一回の間隔で6回程度の治療が目安となります。
回数や注射の間隔
1週間に1回、6~10回程度
図: 脂肪溶解注射施術部位(フェイス、ボディ)
当院の脂肪溶解注射治療
当院の脂肪溶解注射の治療は、以下のような特徴があります。
① リバウンドが少ない
脂肪溶解注射は、脂肪細胞自体を壊し、消滅させてしまいます。一度破壊された脂肪細胞が再生することはないため、リバウンドの心配が少なく、太りにくい体質にすることが可能です。
② 部分痩せが可能
脂肪溶解注射は、痩せたい部分に直接、注射を行い、余分な脂肪をピンポイントに除去します。
そのため、「鼻の余分な脂肪を取り除いてシャープな鼻にしたい」「バストのボリュームは保ちながら、ウエストを細くしたい」など、ご希望に合わせた部分痩せが可能です。
③ 数回必要だが、効果がある
脂肪溶解注射は、初回の施術から効果を実感することもありますが、複数回の処置が必要です。
施術部位、脂肪量、皮膚の状態などにより個人差はありますが、施術後、最短で72時間(3日)で効果を実感していただくことが可能です。
④ セルライトを改善する
脂肪溶解注射は、脂肪細胞そのものはもちろん、肥大した脂肪細胞に老廃物が混ざってできる「セルライト」にも作用します。お腹やお尻、太ももなどにできやすいセルライトのデコボコを改善し、滑らかな皮膚にする効果が期待できます。
⑤ ダウンタイムが短い
脂肪溶解注射は、極細の針を使用して薬剤を注入することから、施術時や術後の痛みや腫れが少なく、ダウンタイムもほとんどありません。日常生活への影響を気にせず受けていただくことができるので、忙しくて治療に時間が取れない方や、メスを使う手術などは受けたくないという患者さまも、気軽に治療を受けていただくことが可能です。
⑥ 豊富な治療実績と高い技術力
脂肪溶解注射は、痩せたい部分にただ薬剤を注入すれば良いというわけではありません。
違和感のない自然な仕上がりにしつつ、より高い効果を得るためには体型や体質、バランスなどをしっかり見極め、薬剤の使用量や注入部位などを緻密に計算して行うことが必要です。
当院では、痩身治療の実績が豊富で、高い技術力を持つ医師が施術を担当し、自然で美しい仕上がりを目指します。
脂肪溶解注射治療をおすすめしたい人
脂肪溶解注射の治療は、次のような方におすすめです。
- 二重あごを解消したい
- 小顔になりたい
- 二の腕やお腹周り、ふくらはぎ、足首など、部分的な痩身をしたい
- 食事や運動によるダイエットでいつもリバウンドしてしまう
- メスを使わない痩身治療を受けたい
- 時間をかけずに痩身効果を得たい方
治療の流れ
当院での脂肪溶解注射の治療は以下のような流れで行います。
患者さまのお悩みやご希望をお聞かせください。
担当の医師が患者さまのお肌の状態を詳しく確認させていただき、患者さまお一人お一人に最適な方法をご提案させていただきます。
施術法や治療の流れ、リスクや注意点についても、詳しくご説明させていただきますので、ご不明点や心配なことがありましたら、お気軽にご相談ください。
※当院ではご相談の場合、カウンセリング料や初診料はいただいておりません。また、治療内容に十分ご納得いただけた上でのみ施術を行いますので、安心してご相談ください。
予約状況次第では当日施術のご案内が可能な場合もございますので、ご相談下さい。
お顔の施術の場合には、洗顔やクレンジングで、メイクや皮脂などの汚れをしっかり落としていただきます。
注射位置を確認し、量を調整しながら、必要な箇所に丁寧に薬剤を注入していきます。施術時間は10分程度です。
基本的には麻酔クリームは使用しません。
顔の施術の場合、マイクロカニューレを使用します。オプションですが、付けていただいています。
必要に応じてお肌のクーリングなどを行い、治療は終了となります。
赤みや腫れも少ないため、そのままお帰りいただくことが可能です。
治療直後よりメイク可能です。
特に後日ご来院の必要はありません。
脂肪溶解注射治療の注意点
脂肪溶解注射の治療を行うにあたり、以下のような点にお気を付けください。
施術後の注意事項
施術後のお手入れは、以下のような点に気を付けましょう。
- 施術当日からシャワーや洗顔は可能ですが、注入部位を触ったり、強く擦ったりしないようにしましょう。
- 施術後、注入部位に軽度の痛みや腫れ、内出血、痒み、熱感などが現れることがあります。ほとんどが一時的なものであり、2~3日で回復することが多いですが、症状が長引く場合には、医師にご相談ください。
- 腫れや赤みが増すことがありますので、治療後、数日は飲酒やサウナなどは控えてください。
脂肪溶解注射の治療が受けられない場合
以下のような方は脂肪溶解注射の治療を行うことができません。
- 妊娠中、もしくは妊娠の可能性がある方
- 施術部位に炎症や感染を起こしている方
- 自己免疫疾患の方
- 過去に脂肪溶解注射の治療を受け、アレルギーなどが現れた方
- 使用薬剤の成分にアレルギーがある方(デオキシコール酸、Lカルニチンなど)
- 麻酔アレルギーの方(※麻酔をご希望の方の場合)
その他、皮膚の状態やお体の具合(持病、既往歴、アレルギーなど)によっては、医師の判断により施術をお受けできない場合もございます。詳しくはカウンセリング時に医師にご相談ください。
よくある質問
デオキシコール酸は、植物由来の成分であり、痛みや腫れなどの副作用が少ないのが特徴です。また、マイクロカニューレを使用して注入するため、通常、麻酔なしで行うことが可能ですが、特別痛みに弱い方や、治療を受けるのに不安をお持ちの方は、表面麻酔(麻酔クリーム)を使用することも可能ですので、カウンセリング時にお気軽にご相談ください。
どちらも余分な脂肪を取り除く治療ですが、施術方法や適応が大きく異なります。
脂肪溶解注射は、脂肪の気になる部位に薬剤を注入し、脂肪を溶解しますが、脂肪吸引は、脂肪の気になる部位に5㎜程度の小さな穴を開け、「カニューレ」という管で脂肪を吸引するのが特徴です。
顔などの狭い範囲の治療には脂肪溶解注射が適していますが、太もものような広範囲の脂肪を一度に除去したい場合は、脂肪吸引の方が効率的に行うことができます。
ただし、脂肪吸引では切開を行いますので、脂肪溶解注射よりも術後のダウンタイムは長くなります。
どちらの治療が適しているかは患者さまによって異なりますので、痩身治療をご希望の場合は担当の医師とよく相談し、ご自身に合った治療を受けることが重要です。
運動や食事制限などのダイエットでも脂肪細胞を小さくすることはできますが、脂肪細胞の数自体は変わらないため、ダイエットを止めて再度脂肪細胞が大きくなると、リバウンドする可能性があります。それに対して、脂肪溶解注射は、脂肪細胞を破壊して脂肪細胞の数自体を減らしてしまうため、リバウンドしにくく、結果的に太りにくい体質にすることが可能です。